信濃川の河川舟運で栄えた在郷町である新潟市秋葉区小須戸。
町屋が並ぶ商店街通りは、全国的にも貴重な町並みとして知られています。
小須戸地域では、2013年から全国公募で選ばれたアーティストが地域に滞在し、創作活動に取り組むAIR(アーティスト・イン・レジデンス)事業が行なわれています。
プロジェクト開始から10年目を迎えた今年、新たに小須戸を訪れた3名に加え、昨年度リサーチを行なった1名を加えた計4名のアーティストが制作した作品などを公開する『小須戸ARTプロジェクト2022』が現在開催中です。
参加作家とその作品を紹介します!
中村 岳
『遡及空間』
絵描きである作家が、空間に絵を描くように、着色した木材を組み上げて作り上げた作品。
舟運で栄えた小須戸の歴史や、会場であるうららこすどに隣接する日本ボケ公園とそこに咲くボケの花など、地域の様々な情報をイメージ化して、ドングリの生るコナラの木を軸に作品化しています。
制作に使用した木材は、地域の材木店(株式会社新発田屋)から譲り受けた端材です。
公開日時:10月8日(土)~11月6日(日)9:00~17:30
入場・観覧無料
会場:うららこすど ログハウス脇
藤田将弥
『無極の回遊』
藤田将弥は作曲家、サウンドアーティスト、サウンドパフォーマー。
音楽+αの表現での制作を行っています。
『無極の回遊』は、地域の伝統織物「小須戸縞」の感触を楽しむ体感型のサウンドインスタレーション作品。
会場には4パターンの小須戸縞が設置されていて、鑑賞者が小須戸縞に触れることで、その衣擦れの音が増幅されて、パターンに合わせて作家がイメージした楽器の音や、小須戸縞を織っていた織機の音がミックスされて聞こえてきます。
プロジェクト最終日の11月6日(日)の11:00~と14:00~の2回、作品を使用した作家のパフォーマンスを行います。
参加無料、申込不要ですので、是非お気軽にご参加を!
公開日時:土・日曜、祝日の10:00~16:00
入場・観覧無料
会場:町屋ギャラリー薩摩屋
長谷部勇人
『リージョナルギター』
長谷部勇人は名古屋造形大学大学院修了。
地域の特色や素材をいかした自作楽器を制作している作家です。
地域独自の素材を使用してオリジナルの楽器を制作している作家が、地域を訪れて入手した「小須戸縞」と「黒柿」を使用して制作した、世界で一本だけのギターを、栄森酒店と吉田菓子店の2会場に展示します。
小須戸縞を用いたモダンなギターと、黒柿の墨流しの模様が見応えのあるギター、どちらも触ることができますよ!
公開日時:栄森酒店/第2・3日曜以外の8:00~19:00、吉田菓子店/火・水曜以外の10:00~19:00(早めに閉店する場合あり)
入場・観覧無料
場所:栄森酒店、吉田菓子店
三本木 歓
『リサーチレポート』
三本木 歓は東京大学大学院工学系修士課程修了の作家。
場所の持つ固有の文脈や空間的な特質、既存のイメージ等を主題に多様な手法で作品制作を行なっています。
展示されるのは、来年度の制作に向けて地域のリサーチに訪れた作家によるリサーチレポート。
東京出身の作家は、新潟県内各地で定期的に立つ市(六斎市)に興味を持ち、プロジェクトに参加しました。
建築を専門にしていることから、市出店者の仮設テントの構造などに着目。
小須戸の3・8の市のリサーチを行ったほか、白根や新津、酒屋、加茂などの市を回り、次年度以降の制作に向けた構想を含むレポートを展示しています。
公開日時:月・火曜以外の10:30~16:00(土曜は~17:00)
入場・観覧無料
会場:CAFE GEORG
このほか、町屋ラボではプロジェクト開催10回目となることを記念して製作した過去作品のスライドショー動画を上映します。
公開日時:土・日曜、祝日の10:00~16:00
入場・観覧無料
会場:町屋ラボ
個性的な作品が小須戸のまちに集います。
町歩きを楽しみながらアートに触れる一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
DATA
小須戸ARTプロジェクト2022
- 開催期間
- ※本イベントは終了しました。
10月8日(土)~11月6日(日)
※公開日時は会場により異なる - 会場名
- うららこすど、町屋ギャラリー薩摩屋、栄森酒店、吉田菓子店、CAFE GEORG、町屋ラボ
- 会場住所
- 新潟市秋葉区小須戸地区
- 料金
- 入場・観覧無料
- 問い合わせ先
- 小須戸ARTプロジェクト実行委員会(石田)
- 問い合わせ先
電話番号 - 070-8560-5967
- リンク
-
小須戸ARTプロジェクト