新潟市出身の作家・坂口安吾の企画展が開催中です。
坂口安吾と、妻・三千代が過ごした8年間の日々を紹介する展示となっています。
二人が出会ったのは、新宿の酒場チトセでした。チトセは安吾の古い友人・谷丹三の店で、その妻・房子と三千代は長唄を一緒に習う仲。房子に安吾を紹介された三千代は、初めは毎週水曜日に秘書として通う約束をしますが、まもなく東京蒲田の安吾の家で一緒に暮らすようになります。安吾41歳、三千代24歳の時でした。
「堕落論」「白痴」(1946年)で一躍流行作家となった安吾は、その後1955年群馬県桐生市で亡くなるまで意欲的に作品を発表していきました。しかし、アドルムの中毒やうつ病を発症し暴れるときもあり、三千代が著した『クラクラ日記』(1967年)には、壮絶な暮らしや日々の生活がてらいのない文章で綴られています。
「私くらいお前を愛してやれるものはいないよ。お前は今より人を愛すことがあるかもしれないけれど、今よりも愛されることはないよ」(『クラクラ日記』)という安吾の言葉には、二人の深い絆を感じずにはいられません。
この企画展では、三千代がモデルだという作品「青鬼の褌を洗ふ女」(1947年)や、釣りやゴルフ、愛犬ラモーなど、二人の8年間の日々を紹介します。
DATA
安吾と三千代
- 開催期間
- ※本イベントは終了しました。
4月17日(土)〜8月22日(日)
10:00〜16:00 - 会場名
- 旧市長公舎 安吾 風の館
- 会場住所
- 新潟市中央区西大畑町5927-9
- 休み
- 月・火曜休館(祝日、振替休日の場合は翌開館日)
- 料金
- 観覧無料
- 問い合わせ先
- 安吾 風の館
- 問い合わせ先
電話番号 - 025-222-3062
- リンク
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旧市長公舎 安吾 風の館