12月21日、新潟市中央区古町のNEXT21の19階で、是永大輔氏がアルビレックス新潟の代表取締役社長就任会見が開かれました。
そこで語られたアルビレックス新潟の進むべき方向性について、是永新社長は7つの提言をしました。
そのコメントを(ほぼ)全文紹介します!!
是永氏が掲げた、アルビの今後を形成していくための7つの方策
1、クラブの価値を高めていく
クラブが存在する意味や、皆さんからの「ありがとう」の数を増やしていきたいと思います。これまでアルビレックス新潟は、数多くの奇跡を起こして、皆さんと一緒に戦って、そして多くのものを勝ち得てきました。最近は多くのものを失ってもいましたが、アルビは今までもこれからも、皆さんと一緒に作る市民クラブです。これは変わらないことですし、変えたくないことです。ですので市民の皆様から「ありがとう」という言葉をたくさんいただきたい、そのためには試合に勝つことももちろん一つです。今はJ2ですが、J2からJ1に上がると、その価値がちょっと大きくなる。でもJ1にいるから、J2にいるから、それだけではないと思っています。例えば地域貢献や社会貢献。選手が小学校に訪問したり、病院にいってお話をさせてもらったり、そしてみなさんと勇気を分け合って共有していくということは、これもまたクラブの価値だと思っています。ただし、さっきも言いましたが、試合結果から逃げるつもりはありません。やるからには勝つ、戦う。それは大前提なんですけれども、それだけじゃない、ということがクラブの価値としてはあるんじゃないかと思います。
2、接触頻度を高める
今は、大変な経営危機です。来年、大きく予算を削減しなければ収支が合わないという状況の中で、クラブライセンスをはく奪される債務超過も実はかなり近いところにあるということで、あんまり無茶はできないタイミングです。ただし、アルビレックス新潟は、100年続くクラブだと思っています。100年振り返った時に「J2で大変なときもあったね」とか、「ああいう選手がいてくれて一緒に戦ったね」と語り継いでいけるクラブをみなさんと一緒に作りたいと思っています。今は2019年シーズンは機運を作りたいと思っています。上がっていたものがいったん、落ちてきた。けれども「もう一度上がっていくんだ!」というムーヴメントを一緒に作っていきたい。そのために、このような形で公開記者会見をさせていただいたり、メディアの皆さんにもたくさん出させていただきました。基本的には少しでも皆さんと触れ合う時間、接触頻度を高めていきたい。これがクラブとしての価値観です。私は特に目立ちたがりでもないんですけど、まあいろいろとテレビに出させていただいていますが、選手ももっともっといろんなところに出ていく関係が作れるといいと思っています。
3、編成について
全力で取り組んでいます。予算を数億円削減しなきゃいけない状況下で、強化部を中心にいろんな知恵を絞りながら、今、編成をしているという状況です。現時点でお話しできることはありませんので、公式発表をお待ちください。ですが、予算削減の中でもアルビは優勝するんだ、という強い気持ちでいます。このことは、サポーターの皆さんに勇気を与えることだと思います。なので、優勝は目指していきます。
Jリーグクラブとして初の試みも!
4、メソッド部門の新設
僕らはサッカークラブです。なので、サッカーに対して真剣なクラブでなければいけないと思います。そこで、メソッド部門を新設します。メソッド部門とは何か、といいますと、アルビレックスのサッカーはこういうサッカーだ、こういうスタイルだ、ということをアカデミー発信で、トップチームからスクール生まで一気通貫させるメソッドの部門です。これはJリーグで初めての試みだと認識しています。何を狙っているかというと、アルビを日本一の育成クラブにしたいと思っています。新潟県出身の選手を中心に、アカデミー発のトップチーム選手をどんどん増やしていきたいと思います。FCバルセロナをイメージしてほしいのですが、若い選手、育成チーム出身の選手がどんどんトップチームに出てきている。これは新潟にお住いの皆さんにとってもすごく勇気を与えることだと思うんですね。なので、育成のメソッド部門を新設します。こちらは、SOCCER SERVICE BARCELONA,S.L.(以下:サッカーサービス)という会社と3年の契約を2019年の3月から締結し、行なっていきます。サッカーサービスとはスペインのバルセロナの会社なのですが、そのメソッド部門の成功例としては、フランスのパリ・サンジェルマンが3年前にメソッド部門を開設しました。そのメソッド部門を立ち上げたのがサッカーサービスです。彼らがそのままやってくるというイメージですのでヨーロッパのトップレベルのメソッドを新潟に持ってくることができます。それをすることで下からどんどん選手が上がってくるだろうというのもあるんですが、本物のサッカーを知りたい、プレーしたいという若い子たちや、本物の指導をそばで知りたいというスタッフが新潟にやってくる。なのでメソッド部門を新設することで、選手を育てる以上の価値があるんじゃないかと思います。パリ・サンジェルマンも、メソッド部門を新設以降、アカデミーの選手がトップチームに上がった人数がこれまでで一番多かったんですね。僕は10年以上前からサッカーサービスの彼らを知っているんですが、とても信頼できると思います。これは僕が新潟を日本一の育成クラブにするためにはやるべきことだと思います。
アルビレックスの新しい可能性
5、サッカーの魅力を届ける
今、モバアル(モバイルアルビレックス)というものがありますが、これを2019年3月に大きく改編します。その中で、動画コンテンツを含めながら、新しいクラブ発信のメディア、つまりクラブが発信したいタイミングで発信したい内容を発信する、ということがどんどんできてくるかなあと思っています。やはりサッカーの魅力というのは、これからどれだけAIが発達していっても、ライブエンターテイメントというのは、決して色あせない。むしろ、盛り上がっていくカテゴリーだと思います。なので、ライブエンターテイメントの分野に関して、突き抜けた何かを持っている存在になること、というのがアルビレックス新潟の価値がさらに高まる瞬間になっていくのかなあと思っています。
6、取締役に新たな人材を招聘
来季から、加藤順彦氏、森田正康氏、ふたりの新たに取締役として参加していただくこととなりました。ふたりとも私の10年来の知人なのですが、彼らが参画していただくことで何が生まれるか。首都圏のパートナー企業を集め、首都圏での存在価値を高めたい。これがひいては、全国での価値を高めることにつながり、新潟の価値が高まっていくだろうと思います。なので今のアルビレックス新潟にない知見を、彼らは持っていて、たくさんのアイデアと実績をお持ちです。ですので、これから、どんどんワクワクする瞬間、もっともっとワクワクするアルビレックス新潟というチームを作っていきたいと思っています。
7、海外との試み
私自身、11年ほどアルビレックス新潟シンガポールという会社、サッカークラブでやっていましたので、アルビレックス新潟でももっと海外との試みを増やしていきたいと思っています。それは最終的にはインバウンド含めて、県や市と連携してやっていきたいと思っています。よりたくさんの海外の方がサッカーをキーワードにして、ビッグスワンに来て、新潟の美味しい物を食べて、いい景色を見て、新潟いいところだったなと思ってもらって国に帰っていいところだったよと言いふらしてもらう。そんなことをやってもらうための第一歩として、今シンガポールのサッカークラブと事業提携を進めています。これは継続可能なモデルとします。つまり、Jリーグのクラブとアジアのクラブが提携しますといった時に、何か月かに一回スクールのコーチがアジアに行きます、とかそういうことが多いんですけれども、我々はきっちり対価としてお金をいただきます。お金をいただきながらサービスを提供すると。そういう関係を海外のクラブと作っていきます。来月にはもっと具体的に発表させていただけるんじゃないかと思っているんですが、このようにして海外との試みとして、このことも進めていきたいと思っています。
以上7つ、来年やりたいこと、進みたい道、皆さんと共有したいことをお話しさせていただきました。非常に大きな時代の転換点であり、変わらなければいけないタイミングだということをみなさんと共有はできていると思うんですが、来年から新しい姿で、ビッグスワンでオレンジ色が躍動するという瞬間を最初から最後まで皆さんと一緒に見たいと、開幕戦から最終節まで観たい。なので、今日来られた方、シーズンパスを持っていらっしゃる方がたくさんいるかと思うのですが、ぜひお友達を誘っていただいて、たくさんの方でビッグスワンを埋めて、我々はいいサッカー、いいストーリーをお見せする。そういう形で一緒にまた、アルビレックス新潟というクラブを作っていきたいと思っています。
是永大輔氏の社長就任を記念して、なんとグッズが販売されるそうです! 詳細はこちら。アルビレックス新潟とXLARGEのコラボTシャツの是永社長バージョンやアクリルキーホルダー、是永社長のLINEスタンプまで! 話題に事欠きませんね!
車や家のカギにキーホルダーを。寒いこの時期、インナーとして是永社長バージョンのTシャツを着て、気持ちを温めましょ。日々のLINEのやりとり、「了解」の代わりに是永社長のスタンプを。
いやあ、今から新シーズンが楽しみですね!
この会見に先立って、日刊にいがたでは是永さんのインタビューを行ないました。
今回の会見の内容をにおわせつつ、この会見にもかかわる発言をしていただいたので、こちらもぜひご一読ください!
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