Snow Peak FIELD SUITE SPA HEADQUARTERSは、新潟を代表するアウトドアブランドのひとつ、スノーピークが手がける複合型リゾートです。

温浴施設を中心に、レストラン、宿泊施設で構成されており、粟ヶ岳を望むロケーションから着想を得たこの建物を手掛けたのは建築家・隈研吾。
建築的な魅力は多岐にわたりますが、特筆すべきはエントランスや宿泊棟に用いられた独創的な天井です。

薪がまるで浮遊しているような構造のモチーフは、キャンプには欠かせない焚き火なのだとか。

粟ヶ岳を眼前に眺めることに振り切った全面パノラマの大浴場も素晴らしいと評され、まさに「景色のいいところを切り取って見せる」という隈建築の基本原則がいかされています。

左官職人が手掛けた藁混じりの塗り壁や、色や質感の経年変化を楽しめる銅板の壁など、フロアによって壁もさまざま

全体として屋内と屋外の隔たりを感じさせない手法を随所にちりばめ、自然との一体感を生み出しています。

地元食材を使った料理を提供するレストランは入浴せずとも利用可能。
食事目的で訪れてみるのもよさそうです。

この情報は、月刊にいがた2025年7月号に掲載されたものです。