新潟市西区大堀幹線沿いで唯一のフランス料理店のオーナーシェフ。

オープンは32歳の時。多くの友人から「西区でフランス料理はちょっと早くないか」と意見されたが、自分がやりたいのは「フランス食堂」──高級志向のフランス料理ではなく、古くから愛されているフランスの古典料理。

価格も抑えめ。そんな料理を知って欲しかったと話す。

料理人を目指したのは、子どもの頃に熱狂的に観ていた伝説的テレビ番組『料理の鉄人』がきっかけ。

「当時、フランス料理なんて見たこともなかったのに、いろいろな食材をきれいに華麗に盛り付ける姿に憧れました」。

専門学校を卒業後、フランス料理と言えばホテルだろうと、ホテル日航金沢のスカイラウンジ、ル・グランシャリオに就職。その1年後、オープニングスタッフとしてホテル日航新潟に。

「ホテルでは一生懸命勉強しました。やる気になれば和洋中何でも覚えられる。高級食材も扱える。僕は食肉の下処理を担当していたので、毎日200キロ超えの肉との格闘でした」。

巨大な肉をバラし、部位ごとに下処理。さらにはそれを加工することも。

このホテルでの経験が今の店のスタイルを作ったと言う。


おいしい料理を食べて欲しいから、手間を惜しまずできることは自分でやる。

写真の料理は、オープン2年目から出している『豚肉のコラーゲンテリーヌ』（1300円税抜）。

2日間塩漬けにし、その後7時間煮込んで作られる。

チーズを食べているようなねっとり感が肝なのだそうだが、最近ようやく満足のいく料理になってきたとご満悦だ。

「もちろん本格フルコースをオーダーされる方も多いですよ」と最後に付け加えた。

メニュー構成や価格など、昼でも夜でも、使い勝手のいいレストランとして評判。

食べたくなったらすぐ予約が鉄則だ。