『ミシュランガイド新潟2020特別版』が発売され、少し驚きつつも妙に納得しちゃったのが、ラーメン専門店の掲載が多かったこと。

「やはり新潟はラーメン王国なのね」となぜか得意満面になったのでした。

そんななか「ビブグルマン」として掲載されていたのが長岡の「麺の風祥気」。看板麺の『しおそば』は鶏のうまみたっぷり。

澄んだスープの美しいラーメンだ。

でも横山元気店長は「僕、鶏ダシがめちゃくちゃ好きなわけでもないんですよ」と肩すかし発言で煙に巻くのでした。

店長、生粋の長岡人だけあって、本当はショウガ醤油とか背脂とかの濃い味ラーメンが好みなんだって。

「10年前に開店したときに長岡に、このタイプの味がなかったからいいかなと思って笑)」とぶっちゃけ。

けど、スープの作り方は丁寧で、鶏のみを約70度の低温のお湯でじーっくりと煮出して、その後冷やして保存し、注文が入るたびに一杯一杯鍋で温めて提供。

鶏くささを抑えるとともに味のブレは一切なし。

麺は長岡で珍しい、かための低加水麺。

最後にさっと注ぎ入れる鶏油が風味を豊かに。ユズの香りが上品さを演出する。

「ミシュランに載る日が来るなんて夢にも思っていませんでしたが、おごることなく今後もブレずにやっていきたいです」と元気店長はにっこりでした。