向田邦子賞、岸田國士戯曲賞を相次いで受賞し、海外でも戯曲が紹介されるなど、その才能が高く評価されている劇作家、演出家の岩井秀人。
岩井が主宰し、上演作品の作・演出を務める劇団ハイバイが、2月にりゅーとぴあに初登場する。
今回上演される『ヒッキー・ソトニデテミターノ』は、岩井が自らの引きこもり経験を交えて描いた『ヒッキー・カンクーントルネード』の続編。
「『カンクーン…』を観た方に、（引きこもりの主人公が）外に出られてよかったねと言われて、僕が皆さんと一緒に考えたいこととは違うなと。引きこもりは外に出た方がいいのか、出ない方がいい場合もあるのか、モヤモヤしながら考え続けてほしい。『ソトニデテ…』にはその思いがより反映されていると思います」と岩井。
今回の『ソトニデテ…』再演では、岩井自身が元引きこもりの主人公を演じる。「僕が演じるわけだから、とにかく生々しくやってしまおうと。悩んでいる姿をそのまま観てもらう感じ。だから“お芝居”と表現しにくいものになればいいですね」。
古舘寛治ら、岩井が「一緒に舞台に立てるのが楽しみ」と話す俳優陣にも注目だ。

●2月25日㊐　りゅーとぴあ 劇場
引きこもりをテーマにしたビターテイストな作品。古舘寛治ら、岩井が「一緒に舞台に立てるのが楽しみ」という俳優陣が集結。