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浅妻 信のサッカーフリークエッセイ

FOOTBALL JUNKIE「脱新潟スタイル」

2018年5月6日 大分戦 ●1-2

  • 情報掲載日:2018.05.09
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

「チームや試合内容の文句をいいながら、でも、なんだかんだいいながら彼らはチームを見捨てたりしないだろう」

 同じJ2のオリジナルメンバーである大分トリニータとは、なかなかリーグ間の行き違いが多く、対戦しているようであまり対戦していないと思う。基本的に、アルビが負けるとニュースやテレビは見ない性格なので、現在のチーム状況から、J2の首位が、現在どこであるのかわからなかったが、聞けば大分トリニータというではないか。そんなわけで、対戦前夜、来県した大分サポーターと、久しぶりに旧交を温めることになった。ちなみに、彼らのリクエストにより、魚介が売りの店を予約したが、彼らが頼んだ飲み物はかぼすハイだった(なんでや)。
 
 昔話に花が咲く。そんな彼らの1人、サルビアンと名乗る彼とは、ビッグスワンのこけら落としのゲームを一緒に観戦した仲なのだが、その彼が当時の興奮を語る。試合開始前、物見遊山の観客が、あまりの試合の熱さに、ハーフタイムに我先にとチームグッズを買い求め、どんどんスタジアムがオレンジ色化していったことへの驚き。この試合のことは、私も今でも鮮明に覚えている。この試合がなかったら、今の新潟はなかったかもしれない。まるでスタジアム全体に魔法がかけられたような、夢のような空間がそこにあった。

さて、試合当日。2万人近くに埋まったスタンドには、コレオグラフィーも浮かび上がり、否が応でも期待は高まる。相手は首位。1年でのJ1復帰を目指すアルビにとってはシーズン最初の試金石となるはずだったが。。

 試合内容はまた後日触れるとして、試合後、親子や夫婦、友達どうしで帰路につくオレンジ色の集団をみて考えたことがある。チームや試合内容の文句をいいながら、でも、なんだかんだいいながら彼らはチームを見捨てたりしないだろう。奇しくも、同じ大分出身の弁護士が、新潟県民の辛抱強さ、粘り強さを力説していたことを思い出した。南国ならばすぐに破産するところを、新潟の人は本当に最後まで責任を持って頑張ると。

 ちょっと待て。そもそもサッカー観戦は忍耐を要求するものか? これが新潟スタイルだったら勘弁して欲しいなぁ。

 

【浅妻 信】

新潟市出身。Jリーグ昇格時からアルビレックス新潟を追い続けるとともに、本業のかたわら、サッカー専門誌などに執筆している。さらにASジャミネイロの監督としても活躍中

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