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進化を続ける「全国第1号地ビール」。ビールの製造工程も見せてもらいましたよ!

  • 情報掲載日:2019.05.31
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。
現在は15品目を製造。手前グラスに入っているのはきれいな深紅色の『レッドエール』
現在は15品目を製造。手前グラスに入っているのはきれいな深紅色の『レッドエール』

エチゴビールは、言わずと知れた全国第1号地ビールメーカーです。

そもそも地ビールが誕生したのは、1994年に酒税法が改正され、ビール製造免許取得に必要な最低製造量が大幅に引き下げられたのがきっかけ。
この時、全国で一歩先んじてブルーパブを開き、「地ビール第1号」となったのがエチゴビールでした。

エチゴビール本社工場
エチゴビール本社工場

創業当時はブルーパブを備えた小さな醸造所でしたが、1999年には上堰潟公園そばに構えた量産型工場での操業を開始。
現在小規模ブルワリーでは全国トップクラスの出荷量を誇っています。

品質管理部門スタッフさんが、自家培養酵母の数を計測している様子。ほか、品質を保つためにさまざまな検査を厳しく行なっています
品質管理部門スタッフさんが、自家培養酵母の数を計測している様子。ほか、品質を保つためにさまざまな検査を厳しく行なっています

社内に品質管理部門を持つほか、ろ過後、完全に酵母や雑菌を取り除くために熱殺菌を行なうなど、徹底して品質を追求。
これは国内の小規模ブルワリーでは非常に珍しいそうです。

左の6品(ピルスナー、ビアブロンド、こしひかり越後ビール、スタウト、レッドエール、ホワイトエール)は「エチゴクラシック」、右の『FLYING IPA』は「エチゴアクト」の商品となります(すべて350ml 288円))
左の6品(ピルスナー、ビアブロンド、こしひかり越後ビール、スタウト、レッドエール、ホワイトエール)は「エチゴクラシック」、右の『FLYING IPA』は「エチゴアクト」の商品となります(すべて350ml 288円))

また、さまざまな好みに対応できる幅広いラインナップも特徴です。

現在は『ピルスナー』をはじめとした定番中心の「エチゴクラシック」と、個性的な商品を展開する「エチゴアクト」という2ラインで商品を展開しています。

『ALWAYS A WIT』(350ml 288円)
『ALWAYS A WIT』(350ml 288円)

目下のおすすめという『ALWAYS A WIT』は、個性的な商品を展開する「エチゴアクト」ラインの季節限定品。
オレンジピールやコリアンダー、ジンジャーを用いたフルーティでスパイシーな味わいと、かわいいパッケージがポイントです。

「こういった飲みやすく、女性にも気軽に手に取っていただける商品を今後も展開していきたいですね」と阿部社長は話します。

阿部社長(右)と、エチゴビール創業以来製造に携わる管理部の小林課長(左)。背後の巨大なタンクはビール発酵用タンクです
阿部社長(右)と、エチゴビール創業以来製造に携わる管理部の小林課長(左)。背後の巨大なタンクはビール発酵用タンクです

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さて、先にもお伝えした通り、エチゴビールでは現在量産型の工場でビールづくり行なっています。

今回、特別に工場に入らせていただき、ビールの製造工程を見せていただきました!
ビールってこんなふうに作るんですよ。
順を追ってご説明します。

おもな原料は麦芽とホップと酵母と水

手前が麦芽、奥がホップ。作るビールによって、それぞれあまたある種類のなかから選んで使用しているそうです。
左は酵母。エチゴビールでは酵母を自家培養しています。これもかなり珍しいことだそうです。

麦芽を糖化させる

粉砕した麦芽(大麦を発芽させたもの)を、麦芽に含まれる酵素の働きが活発になる温度のお湯に1時間くらい浸けて「糖化」させます。

糖化させた液を濾す

麦芽を取り除くと「麦汁」ができあがります。
カップに入っているのは『スタウト』の一番麦汁。つまり一番最初に搾られた麦汁です。
特別に飲ませてもらいましたが、香ばしくてさっぱりとした甘みがあり、このままでもおいしかったです!

残った麦芽には再度お湯をかけ、糖分をしっかり出し切ります。
これと一番麦汁を合わせて糖度調整をし、次の工程に移ります。

ホップを加えて混ぜる

麦汁にホップを加えて1時間30分ほど加熱します。
ほかの副原料を加えるビールの場合は、副原料もここで加えます。

この後、かすを取り除き、発酵タンクに移します。

酵母を加え発酵させる

発酵タンクに移した麦汁に酵母を加え、発酵させます。
期間は酵母の種類により1~2週間、または2~4週間。
この工程で、麦汁中の糖分がアルコールと炭酸ガスに分解されます。

麦汁を熟成させる

発酵タンクから熟成タンクに移し、2週間~1ヵ月程度寝かせます。
タンクが並ぶ熟成室は室温0度!
液体の中で酵母はまだ生きていますが、低温にすることでその働きを止め、じっくりとうまみと香りを醸成します。

酵母を取り除く

ろ過室で、ビールに入った酵母をろ過します。
珪藻土とセルロースフィルターの2段階でろ過をすることで、酵母をしっかりと取り除きます。
ちなみにエチゴビールでは「無ろ過ビール」も提供。ろ過の工程を調整することで、酵母が生きたままのビールを造ることもできます。

熱殺菌をする

ろ過をすれば十分商品として出荷できますが、品質を重視するエチゴビールではさらに「熱殺菌」を行ないます。
ろ過したビールの温度を約80度まで上げ、その後一気に0度近くまで冷やして、いよいよ瓶・缶詰め作業です。

瓶・缶に詰めて出荷

まずは瓶詰め工程。
わざとビールを泡立てることで、瓶の内部の余分な空気を押し出すように瓶詰めをするそうです。
その後栓をし、ラベルを張って梱包して出荷、という流れになります。

全国的にもこの設備を備える小規模地ビールメーカーは希少という「缶詰めライン」も見せてもらいました。
空の缶を洗い、乾かし、約0度のビールを詰め、フタをし、賞味期限を印字し、缶が結露して梱包が濡れてしまわないよう缶の温度を少し温め、箱に梱包、というこの一連の作業がまあ早いこと!
1時間10,000本以上の商品ができあがるという最新鋭マシンです。

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規模の大小はあれど、どのブルワリーでも、おおよそこのようにビールは造られています。

造り手の皆さんの手間と愛情を感じながら、しっかりと味わいたいですね!

なお、エチゴビールではビールの直売は行なっていません。

【主な販売店】
新潟ふるさと村(新潟市西蒲区)
イオン各店

【おもな飲める店】
新潟駅クラフトビール館(新潟市中央区)
北野水産(三条市)などの飲食店で飲むこともできますので、ぜひお試しを!

Information

エチゴビール
住所
新潟市西蒲区松山2
電話番号
0256-76-2866
リンク
エチゴビール

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